1991年に貸金業法の改正が行われて以降、貸金業が大きく変わったかというと、それ程の変化はありませんでした。
しかし、時代は大きく動きます。
バブル崩壊です。
このバブル崩壊によって、日本の経済は大きく変動するようになりました。
1992年頃に本格化したバブル崩壊の影響は、当然貸金業にも多大に現れ、貸金業法も新たな改正が試みられるようになりました。
また、同時期にノンバンクによる金融不祥事問題が多発し、ノンバンクの経営破たんも増えた事で、こういった観点からも改正が行われたのです。
1992年の改正においては、貸金業者に対して、健全な運営を促すための法案が成立する程度でした。
事業報告書の提出を求めるという権限を発動させたといったくらいで、あまり大きな進展はなかったと言えます。
とはいえ、土地だけでなく株式などについても、 貸付け実態の把握、そして適正化が行われるようにという動きを見せた事で、その後に繋がる改正ではあったと言えます。
ただ、この時期はバブル崩壊によって日本経済が大きな混乱を見せていた為、さらなる貸金業法改正に踏み込むには至らず、この後かなりの空白の時期が生まれてしまいました。
次に改正が行われたのは8年後の2000年で、それまでは具体的な改正はなく、カード問題を始め、様々な貸金業における問題は放置されたまま、時間だけが過ぎていくことになります。
タイミングもよくなかったのですが、この空白の8年間は今思うとかなり勿体無かったといえますね。