貸金業法の改正は、平成に入ってから段階を踏んで何度も行われてきました。
そして、その最終段階となったのが、2006年に行われた大々的な改正です。
この2006年の貸金業法改正によって、貸金業法というものがようやく正式に機能したと言えるかもしれません。
元々、2003年の段階で『3年を目処として見直しを行う』という事が宣言されていたので、この2006年の改正は予定通りではありました。
ただ、その内容はこれまでにないほどヤミ金融への対策や貸金業法の穴に対して踏み込んだもので、ここに来てようやく本当の意味での改正がなされたと言えるでしょう。
その改正の内容は、かなり多く一度に全て変えていくのは難しいことから、段階を踏んでの施行となりました。
あらゆるトラブルを防ぐ為には仕方がない処置ではあります。
こういった経緯で改正された内容としては、まず何といっても金利の適正化が第一の目玉となりました。
上限金利を引き下げ、グレーゾーンの撤廃を行うというものです。
2006年、最高裁判決を契機に、貸金業規制法施行規則の改正を行い、このグレーゾーンをなくすという事が正式に発表されました。
ただ、実際に実施されるのは2009年末という事で、反映されるには結構な時間がかかってしまうことになりました。
とはいえ、金融業者としても、この時期までギリギリグレーゾーンを生かし続けるのは会社のイメージを損なう事になるだけという事で、改正が宣言された事を受け、早めに上限金利を引き下げようという動きも活発化し、金利を少しでも低くするという競争が見られるようになったのです。